投稿

11月, 2024の投稿を表示しています

活用とドーピングの境界線

サイボーグ。 肉体と機械のハイブリッドって定義は間違いなさそうだけど、マイノリティリポートやアリータ、スパイダーマン2(サム・ライミのほう)なんかを観ていると、なんつーか「キミはサイボーグだね」と識別される境界線はなんなんだろうなあと。 メガネや補聴器を着用して視力聴力を高めること、ローラーブレードを履いて移動速度を高めること、つまり何かを身に着けることで自分の能力や感覚を強化した人のことはサイボーグと解釈されないんですか?と屁理屈こねながらサイボーグの定義を調べてみると 「人間の身体に機械的・電子的な補助装置を”組み込んだ”存在」 がそれにあたるらしく、なるほど着用しただけではサイボーグではないらしい。 ふーん。 じゃ身体拡張(Body Augmentation)の定義は何なのよ?といつものように連想して調べてみると、 「人間の身体的機能や能力を、技術や外部装置を使って強化・補完すること」 ということらしい。 なら、技術や外部装置を使って身体的機能や能力を強化・補完した状態の人間はサイボーグではないけれど(身体に何ら組み込んではいないので)、何かを身に付けたり持ったりすることで身体的機能の維持やその能力を高めた状態は「身体拡張した状態」ってことなのか。 身体的機能の維持やその能力を高めるために何かを身に付けたり持ったりはしていないけど、サプリメントを服用したりとか遺伝子編集したりして身体能力を強化・補完するようなケース、これは身体拡張を超えて「人間拡張(Human Augmentation)」と呼ぶみたい。つまり身体的拡張に加えて知的・感覚的な能力をも向上させる技術や方法のこと。 スポーツなどの競技界隈においては、(法律やその競技の規定で認められていない)サプリや薬物、科学物質を服用することで一時的に筋力や持久力を高めるなんてこともあるわけで、これも人間拡張の定義に合致するような気がするけど、それを外れてドーピングに分類され不正や違法の対象ととなってしまう。なんなら遺伝子編集しちゃうと一時的でなく恒久的に身体能力を高めることが可能。当然公平性を損なうという意味では不正や違法と扱われることになりそうなわけで、遺伝子編集があったことを示す具体的な証拠を容易に特定できるようになれば、この恒久的な試みについても「はい、それドーピングね」となるんだろうね。 そもそもドーピン...