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際限なき再現性の追求

昨夜Vaundyのインタビューを視聴した。 なんとまあ天才とはこういう人のことを指すのだというお手本のようだった。 彼の年齢の2倍以上の期間稼働してきたボクの脳ミソがこれまで整理できなかった類の事象を、 彼のそれはアッサリと美麗に片付けてしまっている。 Wow momentはいくつもあったが、際立っていたものを拾い上げるとこうだ(尚、以下は一語一句彼による表現ではなく、ボクの言葉に置き換わっているが本質からは逸れてない)。 (その曲の)最上最高の状態は頭の中で完成している その最上最高の状態は、アウトプットした時点で劣化する 劣化しないようにするためには手数、つまり最上最高の状態を完全再現する手法をできるだけ多く持っておくことと、そしてその技術のクオリティを高めておくこと あるいは、その手法の技術が際限なく高いレベルにある人と一緒にアウトプットすることも選択肢となる さらに彼は、脳ミソの中でどう最上最高の状態を作りあげるか、についても触れていた。 ギターの弾き方を知らなければ、ギターのフレーズは思いつかない ベースの弾き方を知らなければ、グルーヴは生み出せない 歌い方を知らなければ、メロディは浮かばない このように、声も含めてどの楽器がどういう表現力を持っているのか、をできるだけ多く理解しておく(そのために技術も会得しておく) その理解を脳に格納し、脳内環境を整えておくことで、脳内で作曲を最上最高の状態で完結させることができる 脳内で最上最高の状態にある曲、そしてその曲を完全再現しようとするカラダ。 彼は最後に、以下のようにまとめた。 だが、脳内の最上最高の状態の曲は、線香花火の光のようにパチパチと光っては消えていくもので、長くても0.2秒程度しか脳に留まってはくれない感覚 その0.2秒の間にそれをキャッチして、脳外にアウトプット・再現するためには、脳と筋肉が連動し、いや、脳で考える前にカラダの方が早く反応できるように訓練しておく必要がある いや、全てがズドンと腑に落ちるわけで。 --- ボクら凡人に当てはめるとどうか。 例えば「革新的なUIを持ったWebサイトデザインを思いついた」とする。そしてそのデザインが脳内においては最上最高の状態だったと仮定しよう。 さてこの人はそのアイデアをどうアウトプットするのだろう。 まずは、ペンを握っておもむろにそのワイヤーフレーム...

思考放棄シンギュラリティ

  今朝のニュースでこんなことが取り上げられてた。 「遺伝子改変したブタの腎臓を腎不全患者に移植する「異種移植」の治験を、早ければ2027年から国内で実施する計画を進めている」 日本国内の腎臓移植の待機患者は約1万2千人、平均待機期間は約14年半(!)にも及んでいるらしく、事態はかなり深刻。ブタの腎臓の移植というような手法だけでなく、もっともっと安心安全で即時性の高い技術がもっと多く早く開発され、準備され、提供され、状況が劇的に改善するといいのに、と心底思う。 そして、できることなら(この問題の解決に向けて1ミリも貢献していないボクが無責任に言えるようなことでないことは重々承知だが)ブタが犠牲になることがない方法を、IQ200くらいの人たちとAIネットワークが協力して捻り出してくれないもんかと切に願う。 ーーー 人間や動植物の生命の価値は同等に取り扱うべきだ、という考え方がある一方で、人間の生命を最優先したブタの腎臓の人間への移植(感染症や拒否反応を防ぐためにブタの遺伝子改変することも含めて)のような動きについては、さまざまな議論はあるものの、少なくとも日本社会には概ね許容されているように見えている。同じく、人間の生命維持力を高める目的において、マウスを実験体とすることも同じだ。 「生命の価値の平等」というややもすると理想のようなものと、現実の行動や社会システムにおける「人間の生命の優先」、この二つの間に「ボクちゃん、絶対に動かんもんね」とでも言わんばかりに鎮座し続ける矛盾。これについては、ずいぶんと古くから議論されているみたいだが、ゼロかイチか、白か黒か、で結論付けられる類のものではなく、個々人の倫理観や価値観、文化や経済、社会的な制度などが複雑多岐に絡み合う中で起きている状況なわけで、世界中の全ての人たちの腑に落ちる答えを出すことはできないもののひとつなんだろう。 ボクらが属する社会には同様の矛盾がいくつもある。 犬や猫を大切な家族として扱う一方で、牛や豚・鶏などの動物は食肉として大規模に飼育・殺処分することを許容していること 絶滅危惧種の保護や自然環境の保全は重要であると声を張り上げる団体がいくつもある一方で、人間の生活の利便性や経済的利益を優先した結果、極端な森林伐採や漁獲などにより多くの動植物の生命や生態系が脅かされていること 環境保護を訴える企業...

電力不足も人材不足もやるこた同じ

  「ChatGPTはGoogle検索の10倍の電力量を消費する」 (引用: EURO News ) つまり、 ・ChatGPTにクエリ―投げてレスポンスをもらうこと ・Google検索にクエリ―投げてレスポンスをもらうこと このふたつの電力消費量には10:1という大きな差(ChatGPTが約3W、Google検索は約0.3W)があるってこと。 ひぇ~っビックリ。そんなにか! なんでそんなに差が生じるんデスカ?? それは・・ChatGPTのような生成AIは膨大なデータを基に推論を行うので、Google検索のような情報取得と比較して、はるかに複雑な計算が必要だから。 ※まあ生成AIに限らず、自動運転やブロックチェーンなんかもここ十数年で急速に発展した、消費電力コントロールにおける脅威となっている技術なわけだけど、その点はさておき生成AIにフォーカス。 そして、同Newsは以下についても触れている。 ・LLMの学習と運用は、データセンターに強力に依存している ・急増する生成AIの利用ニーズに対応するためには、データセンターの拡張は必須 (実際、日本においてもGoogle、AWS、MicrosoftさらにOracleなんかも日本国内に設置するデータセンターや周辺設備に対して巨額の投資を実行・計画している) ・データセンターの拡張、これすなわちエネルギー需要の増加であり、世界の温室効果ガス排出量の増加を助長している ・マイクロソフトは、「主にChatGPT、Azure AIの利用増加に対応するためのデータセンターの拡張により、2020年以降のCO2排出量が約30%増加した」と発表 ・Googleも、「Gemini・Google Cloud AIを運用するデータセンターに関連するエネルギー需要の急増に起因し、2023年の世界の温室効果ガス排出量が2019年と比較して約50%増加した」とコメント 検索エンジン(Google AI Mode、PerplexityのCometなど)やアプリ(MSやAdobeなど)はもちろん、生成AIはあらゆるものに溶け込み始めていて、すぐそこの未来ではそれが生成AIであることなんか意識せずに、ほとんど全ての人が様々なシーンで使いまくっているビジョンが容易に想像できる。 つまり、電力消費量の大きい生成AIの利用機会は今後あらゆる形で加速度的に...

今さら聞けない「マト」と「シルベ」の使い分け

そういえば、「目的」も「目標」も「目」という漢字が頭についてる。 ドーシテ?と調べてみると; 目的: ・「目」は、「目指すところ」や「焦点」を意味する ・「的」もまた「目指す対象」を指す(そもそも「マト」だしね) ・したがって、「目的」は「目指すべき最終的な到達点」や「焦点を当てるべき最終的なありたい姿」といった意味合いを持つ 目標: ・「目」は「目的」と同様に「目指す」という方向性を示す ・「標」は「標識」や「目印」といった意味を持つ(そもそも道標の「シルベ」だしね) ・つまり、「目標」は「目指す方向にある具体的な目印」や「目的を達成するための段階的な指標」といった意味合いを持つ ということらしい。そりゃそうだ。 どちらのワードも漠然とした方向ではなく、「目」という漢字で、ある一点や方向性を「見据えて」「定める」というニュアンスを表現しているらしい。その他、「目」がつく言葉には「目安」「着目」「目次」など、何かを意識したり、見定めたりする際に使われるものが確かに多いな。 へぇ、だから「目」なのね。 この辺りの理解を踏まえて、目的と目標の定義を整理してみると以下のようになるんだろうね。 「目的」はObjectiveやPurpose: ・目指すべき最終的な到達点 ・どちらかといえば抽象的で定性的 ・長期的 「目標」はとりあえずのGoal: ・目的を達成するための段階的な指標(目指す方向にある目印) ・どちらかといえば具体的で定量的 ・短期的 つまり、「目的に紐づく複数の目標を達成しつづけることが目的の達成につながる」ってことなんだよね。だけど、この定義はまだ抽象的でこのままではどうも解像度が低い。 ハイ、ようやく本題。 みんなは目的・目標がどういう意味を持ち、どう使い分けるべきかをきちんと理解してる? ボクはそうでもなさそう。いまさら聞けない・・ってなわけで本記事では、 ・目的と目標の使い分けについての理解を深めるには ・その理解を基にしてどうやって目的と目標を設定していくのか この2点について考えてみようと思います。 ーーー まずは目的と目標をミクロな例に置き換えてみる。 目的(目指すべき最終的な到達点); 同僚からの信頼を獲得する 目標群(目的を達成するための段階的な指標); 1.メールへは24時間以内、チャットへは3時間以内に回答する(但し営業時間内) 2.毎朝...