オレ流AIとの付き合い方その弍
ずいぶん前に書いた記事「オレ流AIとの付き合い方」では、
・伝統的AIは、自分の定型化された仕事を自分に代わって処理してくれる
・生成AIは自分の能力を増強・拡張(Augment)してくれる
と書いた。
その後AIは想像を絶するスピードで進化を続け、エージェントとして立ち振る舞うことができるようになっている。その様相はまるでPCの中に居住するヒトのようだ。
この劇的な変化を踏まえ、過去記事の続編という体裁で、アップデートされたオレ流AIとの付き合い方を、いつものようにグダグダとボクの勝手気ままな思考に基づき自分のために整理してみた。その結果、AIと付き合うにおいては9つのことを深く心に刻んでおくことが重要そうだってことが見えてきた。
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そもそも前置編:どうやって仕事は生まれてくるのか
そもそもビジネス界隈において「AIを使ってみよう」というモチベーションの源泉は、「もっと効率的に効果的に仕事できたらいいのになあ」という想い、これが主なものだろう。
とはいえ、仕事の種類や進め方は多種多様、そのすべてに「とにかくAI使ってみてよ」というような姿勢をとることは軽挙妄動。それでうまくいくわけがないでしょ。効率化を図る方法として、「いつでもどんなときでもAIが正解である!」となるわけがない。如何にAIが虚心坦懐であるからといって万事AIに頼ってしまっては、「どんな食事も醤油かけりゃ美味くなる」という荒唐無稽な論理と同じになってしまう。これらの点は、前記事を書いた頃となんら変わっていない。
さて、ひとつの仕事(タスクといった粒度じゃなく、プロジェクトのようなひとつのカタマリ、としての仕事のイメージね)を完了させるまでの一連の流れをストーリーとするならば、
・自分・同僚・部下・上司・取引先・お客さまなど、その仕事を完遂することを共通の目的に持つ「仲間」に加えて、
・「仲間」それぞれが受け持った作業(こっちがタスクのイメージね)の処理を効率化するための「道具」(これは仕事の種類によって異なるが、便宜上PCやスマホ、業務ソフトからAIに至るまで、としておこう)
これら2つが登場人物(モノ)なのだろう。
それはそうだが、登場人物としての「仲間」や「道具」が、シナリオ(誰が・いつ・何を実行するかの脚本)なく、登場して良いわけがない。それでは、それぞれがどういう役割を期待されているのかを理解しないまま立ち回ることになってしまう。ストーリー(おおまかなプロジェクトの流れや全体像)をカタチにするためのシナリオ(実行計画や手順)がないことには、どんな仲間・どんな道具が必要かを正確に判断することができず、例えば、業務ソフトウェアの開発というストーリーであるのに、それと全く無関係な「仲間」や「道具」を集めてしまうことになるかもしれない。
AIをテーマにしたこの記事ではあるが、それとは無関係に、いままでなにもなかったところに「仕事」がポッと湧き出てくるのは、いわずもがなその仕事を必要とする目的目標があるから。何かを達成するためにその仕事がある。
というわけで、まずは、目的目標というビッグバンを含め、どうやって「仲間」や「道具」が活躍するベースとしての仕事が生まれ、完結に向かうのか、の流れを定義した上で先に進みたい。
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フェイズA. 何をしたいか/何をすべきか
フェイズB. それをどうやるかを決める
フェイズC. どうやるかを決めたらやる
フェイズD. やったら、ちゃんとやれたかを確認し、クローズする
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こんなカンジになるだろうね。
次章からは、このそれぞれのフェイズにおいて、「どういうマインドでAIと付き合っていくべきか」について考えてみよう。
マインド1:「何をしたいか/何をすべきか」の思考を放棄するな
こうやって全体の流れを整理すると至極当たり前なものにしかならない。まあそれは時代が流れて「仲間」や「道具」の在り方がどんなに変わっても変わりようがない原理原則。
フェイズA. 何をしたいか/何をすべきか
フェイズB. それをどうやるかを決める
フェイズC. どうやるかを決めたらやる
フェイズD. やったら、ちゃんとやれたかを確認し、クローズする
翻って、アナタはAIとどういう付き合い方をしていますか?という突然の質問。「オススメの夏休みプランを考えて」というようなリクエストをAIに投げているTVCMも見かけるが、それと同じように「オススメの中期戦略を考えて」というような付き合い方をしているシーンを見かけたら、「それでいいの?」とタメ息交じりに問い詰めたくなってしまう。
この夏休みにどこに行きたいか?北海道?沖縄?シンガポール?ハワイ?LA?候補は無尽蔵に出てくるだろう。期間や予算、参加人数が決まっていれば、そのデータをAIに渡して、行き先候補をリストアップしてもらうことができる。そのリストからどこにするか?を決めるのは当然アナタでしょう。その判断をAIに任せ、自分で決めることを放棄するようなことが常態化すれば、シーンによっては生殺与奪の権を他者に委ねることになりかねない。
中期戦略を考えるための素材(データや情報)集めをAIにお願いするならまだしも、何をしたいか/すべきかについて、自分のアタマを使って「考える」ことを放棄し、AIに任せた結果として辿り着いた「何をしたいか/すべきか」は、アナタの「何をしたいか/すべきか」にはなり得ない。自分以外の誰かに「これやって」と言われてやる気出ます?このフェイズをマルっとAIに委ねることは、AIに「これやって」と言われていることと同意。このフェイズで思考放棄しちゃ絶対にダメ。このステップは自分と仲間の脳ミソをフル回転させる。そのために必要な素材をAIに準備してもらう、こんな役割分担がよさそう。
よってこのフェイズでは、
ヒト:100%/AI:0%
が正しい、とボクは感じてますね。
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流れとしては、次に「フェイズB. それをどうやるかを決める」に突入するのが自然だけど、その前に変幻自在のAIにどのように振る舞って欲しいか(どういう役割を演じて欲しいか)?について整理しておいたほうがよさそうな気がしてきたのでそうすることにします。
いきなり番外編:そのときAIは「仲間」なのか、「道具」なのか。
例えば、同じリサーチのタスクをAIにお願いするとして、それをどのように依頼しているか?によって、「仲間」であるか「道具」であるかを判別できる、と確信してる。
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「仲間」としてのAI
「ねぇ、ToDoリストで2週間ペンディングにしてる例のXプロジェクトの要件定義資料、レビューMTGに向けてそろそろ準備しなきゃね、って昨日指摘してくれたよね。先日議論した通りフォーカスすべきポイントはもう決まってるから、それに関連するデータを集めてきて、資料にどう活かすか提案してくれる?データはいつものテンポラリーフォルダに格納してくれればいいから。」
「道具」としてのAI
「Xというプロジェクトを進めています。その概要は別途添付する資料を参照してください。このプロジェクトは要件定義フェイズを迎えます。要件を整理して関係者によるレビューMTGでプレゼンする必要があります。そのための資料を作成したいです。その資料作成の素材となるデータを集めて、資料にどう生かすか提案して欲しいです。」
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お気づきだろうが、「仲間」のように依頼するためには、あたかも新入社員をトレーニングするように、その会社・その事業や部門の基礎情報(売上利益戦略・計画、組織体制、各メンバーのR&Rなど)だけでなく、企業理念やカルチャーについても事前にAIに浸み込ませておく必要がある。
その上で、そのAIに具体的な役割をアサインし、その役割に基づいたリサーチ依頼、という建付けとなる。よって、その環境が構築されてさえいれば、リサーチ依頼のような単発タスクだけでなく、そのAIの役割に関連するものなら全て、文脈を端折ってもタスクを処理してもらうことができる。この「仲間」のスタイルは、同僚・部下・上司に仕事やレビューを依頼することと同じで、その振る舞いを、役割を、AIに演じてもらうことに等しい。つまり、アナタとは別に仲間としてのAIが存在することになる。アナタがアイアンマンだとして、周りにキャプテンアメリカやスパイダーマン、ブラックウィドウなどを集め、アヴェンジャーズとして、チームとしての総合力を高めるスタイルのようなイメージだ。
他方、「道具」の場合は、「仲間」のような環境構築を必要とせずタスクを投げることができる即時性と簡便性がメリット。その環境がないことにより、AIは「なぜそのタスク処理を依頼されるのか」という過去から現在まで連続性のある文脈を正確に理解することはできないのだが(そのため環境を構築していないから)、その理解がなくともタスク単体に関する文脈を渡すことはもちろんできるし、それに基づく処理を依頼することはできる。ここに「連続性のある文脈」を踏まえたアウトプットを期待してしまうと、実際のアウトプットに違和感を覚えてしまい、その軌道修正に何度もやりとりを重ねなければならない。裏返すと、文脈なくとも処理が可能なタスクにおいては最良のスタイル。この「道具」は、PCや各種ソフト・サービスと同様に、あたかもトニースタークがパワードスーツを着用しアイアンマンとなるように、アナタ個人の能力をパワーアップさせるスタイルのイメージ。
ここでひとつ注意。道具は「始めるのが簡単」なのであって、「使い倒すのが簡単」なわけじゃない。環境構築が要らないぶん、毎回どこまでの文脈を渡すか、どう分解して投げるかは、その都度アナタが設計することになる。始めるハードルは低く、乗りこなすハードルはむしろ高い。ここを混同すると「AI使ってみたけど大したことなかった」で終わる。
「仲間」と「道具」を比較すると下表のような違いがある。
| 仲間 | 道具 | |
| 目的 | チーム強化 | 個人スキル強化 |
| 環境構築 | 負荷高 | 負荷低 |
| 文脈 | 連続性 | 非連続 |
| 管理 | 包括的 | 個別的 |
| 維持 | 継続的に必要 | 原則不要 |
「仲間」と「道具」、どちらかが正解でどちらかが不正解という話をしようとしているわけじゃない。その人の仕事のスタイルによって、「仲間」か「道具」、どちらがマッチするかを決めればいいという話。但し、重要なのは「意図して」仲間スタイルか道具スタイルかを選択しておくこと。なんとなーくいまのAIとの付き合い方が仲間になってるな、道具になってるな、では順序が逆。アナタの仕事のスタイルとミスマッチしてるかもしれない。
※AIを「仲間」として扱うための環境を構築する方法については、今後別記事で触れようと思う。
マインド2:仲間としてのAIは組織図に加えるべし。
さて本筋に戻ろう。
フェイズA. 何をしたいか/何をすべきか
フェイズB. それをどうやるかを決める
フェイズC. どうやるかを決めたらやる
フェイズD. やったら、ちゃんとやれたかを確認し、クローズする
夏休みの旅行の行き先をハワイに決めたとしよう。その行き方については、アナタや仲間の脳ミソにそこまで負荷をかける必要は無さそう。
なぜなら、ハワイへの行き方に、独自性を求めることはなさそうだし、既にあるオプションから何を選択するか?の判断をすればいいだけ、だから。判断するために必要なオプションの整理はAIの得意領域だ。
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フェイズAにおいて、中期戦略はヒトが決定した。「それをどうやるか」の計画については、ヒトとAIそれぞれどういう関わり方をするのがよいだろう?コレはねぇ・・・そのAIが「仲間」なのか「道具」なのかによって変わると思ってる。「仲間」であるなら、その会社に関するあらゆるデータ(理念、文化、組織体制、その中のR&Rなどなど)を理解しているわけなので、ある程度的を射た提案ができるだろうけど、「道具」の場合はそうはいかない。
よって「仲間」としてのAIなら、
ヒト:50%/AI:50%
だし、「道具」としてのAIなら、
ヒト:100%/AI:0%
になるだろうなあ、というのがボクの感覚。
ここまで触れてこなかったが、だから「仲間」としてのAIはマネジメントメンバー向、「道具」としてのAIはエキスパート向、だと考えてる。ヒトの世界と全く同様で、ピープルマネジメントのスキルが無いなら、「仲間」としてAIと付き合うこと、その関係・環境作りは困難なはずだから。逆に効率的効果的な仕事の分解、その進捗管理に長けているエキスパートでないと、AIを「道具」として使い倒すことが難しいはず(さっき書いた「始めるのは簡単、乗りこなすのは難しい」ってやつ)。
そして「仲間」としてのAIは明示的に組織図に加え、AIに期待する役割を関係者に示すことを強くオススメする。そのことで、組織全体におけるR&Rを全員が正確に理解した上で、ムダなく効率的に仕事を進めることができる。
マインド3:AIの特性に沿ったアサインを。
フェイズA. 何をしたいか/何をすべきか
フェイズB. それをどうやるかを決める
フェイズC. どうやるかを決めたらやる
フェイズD. やったら、ちゃんとやれたかを確認し、クローズする
ハワイへの行き方、日程、滞在先は決めた。日系エアラインよりも比較的安価且つ搭乗した瞬間から感じるハワイらしさを優先してハワイアンエアラインズを選択した。ちょっと贅沢だが滞在先はハレクラニを選んだ。あとは日程に沿って飛行機、ホテル、レンタカーのブッキングを進めるだけ。脳ミソをフル回転する必要はゼロ。
フェイズBにおいて、実行計画が確定した。それをどうやるか。計画の内容によって大きく変わるが、意思決定者・実行管理責任者・実行者と大別するなら、意思決定者以外はAIでカバーできるようなケースもあるし、実行者のみをAIでカバーできるケースもあるだろうし、実行者に期待される役割の中の一部のみをAIがカバーする、というケースもある。だからといって、マルっとAIにお願い!は乱暴だ。どの仕事をAIに任せられるか、任せるべきか、をきちんと考えて整理することがこのフェイズに求められる。適材適所はヒトだけでなく、AIにも正しく運用されるべきなのだ。
尚、実行管理責任者は「仲間」としてのAI、実行者は「仲間」としてのAIが「道具」としてのAIをマネジメントするというような構成で対応することになるだろう。
その前提、つまり「仲間」としてのAI、「道具」としてのAI混合チームで考えると、
ヒト:20%/AI:80%
というイメージでAIに関わってもらうことができそう。
マインド4:「ちゃんとやれたか」はヒトがキッチリ責任とる。
フェイズA. 何をしたいか/何をすべきか
フェイズB. それをどうやるかを決める
フェイズC. どうやるかを決めたらやる
フェイズD. やったら、ちゃんとやれたかを確認し、クローズする
ハワイへの旅行を終え、その旅費予算を超過したか、計画通りか、下回ることができたか。スケジュールは計画通りに進行したか、どういう体験したか、その体験は楽しかったかそうでなかったか。参加したみんなはよろこんでくれたか。
フェイズCの計画を実行した。予算、スケジュールがどう進捗したかの結果を定量的に評価するためのデータを分析し、評価することは「仲間」「道具」どちらのスタイルのAIにもできる。期待した品質を満たしていたかについても定量的に測定できる部分については同様。しかし、その成果物に自分たちは満足したか、お客さまの反応はどうだったか、またその反応を踏まえた必要な対応などの定性的な要素についてはまだまだAIに任せるわけにはいかないだろう(少なくともこれを書いている時点では)。
これを踏まえ、
ヒト:90%/AI:10%
というイメージでAIに関わってもらうことができそう。
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マインド5:つまり入口と出口はしっかりヒトがやる!
フェイズごとのヒトとAIの関与比率をまとめると、以下のようなイメージ。
つまり、入口(発想や企画、目的・目標設定)と出口(コストや品質、顧客満足)はヒトが責任を持ち、真ん中の実行フェイズはAIを頼る、ってのが関わり方としてはよさそうだと思ってる。
フェイズA
「何をしたいか/何をすべきか」→その思考を放棄するな。
ヒト 100%/AI 0%
フェイズB
「それをどうやるかを決める」→仲間としてのAIは組織図に加えるべし。
仲間なら ヒト 50%/AI 50% | 道具なら ヒト 100%/AI 0%
フェイズC
「どうやるかを決めたらやる」→AIの特性に沿ったアサインを。
ヒト 20%/AI 80%
フェイズD
「やったら、ちゃんとやれたかを確認し、クローズする」→ヒトがキッチリ責任とる。
ヒト 90%/AI 10%
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えーっと、ここまでは仕事の流れ、その中の各フェイズにおいて必要なマインドセットについて記してきた。
ここからの3つは、ちょっと毛色が違う。フェイズの話じゃない。
番外編で「仲間」と「道具」の違いを整理したけど、あそこで書き漏らしたことがひとつある。どっちも、放っておくとダメになる。ただし、ダメになり方が違う。
道具は、買った時点で完成してる。育てる必要はない。そのかわり世代交代が速い。半年前に最良だった道具は、もう最良じゃない。しかも道具は、気づけば増える。使わなくなったのに環境に居座り続けている道具は、忘れられたぶんだけそこが穴になる。使ってないんだから安全、なんてことはない。つまり道具と長く付き合うには、手入れと入れ替えを欠かさないこと。
仲間のほうは、そうはいかない。気に入らないからって入れ替えが効かないし、放っておくと関係のほうが古びていく。ヒトの同僚だってそうでしょ。半年まったく口をきかなかった相手は、もう半年前の相手じゃない。仲間と長く付き合うには、育て続けること。
つまりここからの3つは、「活動基盤の整備」なんていう他人行儀な話じゃない。道具スタイルなら"手入れと入れ替え"、仲間スタイルなら"育て続けること"。やることは違うけど、放っておいたらダメなのは、どっちも同じ。
マインド6:セキュリティ対策は定期的にアップデートせよ
・周辺環境は毎日変化する
・昨日まで安全だった使用環境が突然リスキーになり得る
・最低でも週に1度はAIにリスクをリサーチしてもらって、対策を講じ適用することが肝要
・調べるのも、対策を考えるのも、それを設定に落とし込むのも、AIに任せていい。ここは負担にならない
・ただし「本当に効いているか」を確かめるのは、ヒトの仕事だ
つい先日、ボクは痛い目に遭った。設定ファイルに「認証情報はぜーったいに読むなよっ」と書き込んで、すっかり安心してた。数日後、念のため実際に試してみたら——その設定はまったく効いていなかった。書き方を間違えていたのだ。しかもその間、ボクは他の人に「ボクはこのステキな対策を入れてるよん」というノー天気でおせっかいな情報共有までしていた。
書いてある、と、効いている、は違う。
マインド4で「ちゃんとやれたかはヒトがキッチリ責任とる」と書いた。セキュリティだって同じこと。設定を"入れる"まではAIでいい。"効いてる"を確かめるのはヒト。ここだけは渡しちゃいけない。
マインド7:内部監査も定期的に実行すべし
・日々のAIとのやりとり、その結果生成されるファイルやプログラム、記録されるログ
・大量になればなるほど齟齬が生じる可能性は高くなる
・その齟齬によってAIの挙動がおかしくなるようなシーンを最小化するために、定期的に内部監査を実施して、ギャップや矛盾を消し込んでいくことは大切。要は、環境の整理整頓
・内部監査の手段や実行、AIに任せてしまえばいいので負担はない
・ただし「見つかった食い違いを、どっちに揃えるか」はヒトが決める
記録の食い違いには2種類ある。単なる書き損じと、方針が変わった痕跡だ。前者はどんどん揃えていい。でも後者を機械的に揃えてしまうと、「変わった」という事実のほうが消える。これは掃除じゃなくて、証拠隠滅だ。整理整頓はAI、どっちに揃えるかの判断はヒト。
マインド8:最新情報を最新のうちに取り込む
・みんな体感してると思うけど、日進月歩とはAIのためにある言葉だと思う
・文字通り日々進化していて、昨日できなかったことが今日できるようになっている、なんてことが日常茶飯事
・ほっておけばアナタのAI環境はあっという間に古びれていく
・マインド6、7同様、最低でも週次で最新情報を取得して、環境にアップデートを適用することを怠らないようにしたい
・ただし「新しい=良い」ではない。取り込む前に、出どころと、自分の環境に本当に必要かを一度考える
新しいツールや拡張機能は毎週のように出てくる。素性のわからないものを勢いで環境に入れると、アップデートしたつもりが、穴を開けたことになる。最新を追いかけることと、飛びつくことは違う。
マインド9:AIだってハラスメントには敏感だ。
普段の仕事で、同僚・部下・上司・取引先・お客さまに、
・情報を伝えるとき
・何らかの作業をお願いするとき
・何かについて説得するとき
どうしてる?
・相手が理解しやすいように情報を整理したり、
・相手が作業を快く受け取ってくれるように事前準備を整えたり、
・相手が納得してくれるように、いつ・どういうシチュエーションでどういう態度で話をするか
こういったことを、じっくりと考えた上で臨むのが礼儀だよね。
これは、AIに対しても同じ。きちんと対応すればするだけ、より高いアウトプットを返してくれる。
きちんと説明しない、渡す情報が不足している、テーマがあっちにいったりこっちにいったり、などなど真逆な対応をしてしまうようなら、当然それなりのアウトプットしか出てこない。バーガーショップでも居酒屋でも、店員さんに対して無神経な態度をとってしまったとしたら、その店員さんから最上最高のサービスが提供されるわけないじゃんね。それと同じ。
あと、AIが言ってることを理解できるように努めること。これもあったりまえなこと。同僚・部下・上司が言ってることがよくわからないのに「あ、いっすね。それでいきましょ」なんて言わないでしょ。そういえば、「A案・B案あります。どっちがいいですか?」という部下からの問いかけに対して、その上司が「いいですね、OKです!」という回答をしたという笑い話を聞いたことがある。こんなトンチンカンなやりとりをしてたらさすがにAIだって不快になるだろう。理解不能で的を外したアウトプットとなることうけあいだ。
そんな扱いは、AIにとってはハラスメントと言っていいだろう。AIが本当に傷つくのかどうか、ボクは知らない。でも、雑な扱いが雑なアウトプットになって返ってくることだけは、確実に知ってる。高品質なサービスを提供して欲しいなら、高品質な姿勢で臨むべし。
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まるで話しているかのようにかきなぐってしまったが、AIと付き合う上で、どれ一つ欠かすことなく心に刻んでおきたいことだ。
って、読み返してみると、なーんだAIだからって特別な内容では全くない。AIを「ヒト」に置き換えてみると、前のボクらの仕事の進め方となんら変わってないじゃないか。
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